尖りすぎてて1日3分でお腹いっぱいになる時間コスパ最強アニメ「ハッピージョージ」の感想
ハッピージョージをご存知だろうか。
もしご存知ないようであれば、ぜひこちら(http://happyjozy.com/)を見ていただきたい。
ざっくり説明すると、「お馬鹿なアメリカ人ファミリーと、ごく普通(?)の日本人の一家による、吉祥寺を舞台にしたシュールでコミカルなファミリードラマ」という触れ込みのショートアニメである。
タイトルはただの「吉祥寺」を英語読みしただけのもじりであり、ジョージというキャラクターは登場しない。
絵柄は鷹の爪団のようなフラッシュアニメ調に近いが、ゆるキャラのようなデフォルメデザインの日本人一家と、やや劇画調のアメリカ人ファミリー、そしてやたらにチープな背景といった作画ギャップが特徴的。
一見すると、ファミリー向けらしきオーラを放っているが、上司の娘にストーキング行為を働く回や、いかに風呂を覗こうとするか画策する回など、その内容は尖っている。うっかり子供に見せてはいけない。
本編は3分もないのに、1日1本見ればお腹いっぱいになるという、忙しい現代人には大変時間コスパのよいアニメである。
中でもネット通販誤配送の回で登場する、人間と同じように行動できるコアラのぬいぐるみ「ボッチ」というキャラクターがすさまじく、「各話でオナラ」「汚物にまみれてうっとりする」「飼い主が片思いしている女の子の指を舐め回す」など、なかなかの変態性を発揮。
「コアラのぬいぐるみ」という、かわいいものの代名詞的存在を、よくもここまで不気味なキャラクターに変化させたなと感心するレベルである。サウスパークのような直球さはないが、その下世話度合いではなかなか負けていない。
2015年に中央線車内で放映されていたらしく、よくこんなものを公共交通機関で流していたなと思う。すごいぞJR。
そして監督がまさかの女性であり、作中キャラの中の人としても頻繁に登場するのも見どころ。「うわぁ…」と思いつつ、ついつい続きを見てしまう妙な中毒性がある。
また、過去には「ハッピージョージオナラでGO!」というアクションゲームアプリも開発されており、その内容は「オナラで空を飛び、障害物をよけながらゴールのおにぎりくん(飼い主)を目指す」というもの。操作自体は単純だが、常に画面の右上にしか移動できないため意外と難しく、なかなかの遊びごたえであった。
ゲームが開発されるくらいの人気があったのか、地域振興的な公的予算によるものなのかは定かでないが、今後もJRにはこのような尖ったコンテンツへの投資に注力していただきたい。
以前はアマゾンプライムで配信されていたのだが、現在は有料となってしまったのが残念。
たまにふと思い出して観たくなるので、ぜひともプライム枠の復活を願う。